2025年6月30日(月曜日)「選挙広報の音声読み上げ対応PDFの本当の作り方教えます」をテーマとしたウェビナーを2部構成で開催いたしました。
35名ものご参加をいただき、まことにありがとうございました。
取締役技術開発担当の野田 純生がスピーカーを務め、選挙における情報アクセシビリティの現状と課題を明らかにし、具体的な PDF 作成技術と改善手法について解説しました。
選挙用公報のデジタル公開において、障害者への情報提供が不十分である現状が指摘されています。要介護度や障害の等級が重いほど投票率が低下する傾向があると言われています。
点字版や音声CD などといった代替形式の提供が遅れることで、情報アクセスの不公平が生じてしまうのです。
2025年6月の東京都議会選挙295名の調査では、音声読み上げ対応PDFを提出しなかった候補者が26%、PDF の構造設定はゼロ、画像の代替テキストも全く設定されていませんでした。
実際の読み上げデモでは、代替テキストがないために「イメージ」としか読み上げられない事例や、縦書きテキストが意図しない順序で読まれるなど多くの問題が確認されました。一方で、読み上げ順序を正しく設定した PDF も存在し、適切な対応により改善可能であることが示されました。
第2部では、PDFファイルの音声読み上げ対応について、PowerPoint での事前対応と Acrobat での修正作業の両面から解説しました。
PowerPoint では装飾用オブジェクトの無視設定、代替テキストの修正、テキスト重複の解消、見出しや段落の適切な構造化が重要となっています。Acrobat では「読み上げ順序」パネルと「代替テキストを設定」パネルを活用し、要素の順序調整や代替テキストの再設定を行います。
しかし、PDF でのアクセシビリティ対応には限界があります。ソフトウェアの組み合わせによっては意図通りに読まれない場合があり、ふりがな付与や翻訳などの柔軟な対応は困難です。
そのため、HTML やプレーンテキスト形式での情報提供も並行して検討することが望ましいという結論に至りました。
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