導入事例:東京都江東区様

在住外国人が増えている中で、「やさしい日本語」への取り組みを始めました

東京都江東区別ウィンドウで開きます は、2021年4月より、「伝えるウェブ」をご活用いただいています。23区内の自治体では足立区に次いで2番目となります。
今回は、江東区のやさしい日本語への取り組みや伝えるウェブ導入について、広報広聴課の藤田様にメールインタビューという形でご回答いただきました。

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やさしい日本語への取り組みを始めたきっかけを教えてください。

研修を受講しましたので、やさしい日本語については知っていました。
江東区では外国人人口が平成26年頃から右肩上がりで増加しており、令和3年は新型コロナウイルスの影響でその傾向が止まったものの、5年前の平成28年と比べると6,000人以上増え、現在3万人を超える外国人が区内に暮らしています。そのような中で、外国人向けのくらしガイド(便利帳)改訂版を作成する時期を迎えており、他の自治体の事例を参考に「やさしい日本語」についても検討を始めました。

ただ、区として「やさしい日本語」の取り組みはまだ始まったばかりです。

「伝えるウェブ」を知ったきっかけや導入の決め手は何でしたか?

足立区が公式ホームページで採用したことにより、「伝えるウェブ」を知りました。

江東区ホームページにおいても在住外国人の方への発信を強化したかったこと、職員が時間や手間をかけることなく自動変換が可能であること、その効果に対して費用が低く抑えられることなどが導入の決め手となりました。

ご利用状況や運用体制はどのような形ですか?

まずは広報誌(こうとう区報)テキスト版に含まれる単語の誤変換をできるだけ防止するため、区報を発行するときには、主に固有名詞のルビ振りの辞書登録を行っています。

まだ運用を開始して間もないため、広報係の中だけで管理運用しています。庁内の周知もこれからですので、江東区のホームページのすべてをチェックするには至っていません。

こうとう区報のページ
カスタム辞書の一覧画面
管理画面で辞書登録したふりがなが、ホームページに適用されます

誤変換もあると思いますが、どうお感じでしょうか。

伝えるウェブの誤変換というよりも、変換結果が「やさしい日本語として伝わりやすくなっているか」を客観的に判断することが難しく、違和感を覚えることがあってもやさしい日本語としてどのように修正すればよいのかが分からない…というのが実情です。また、手を加え始めたらキリが無いという問題もあります。
ただ、ルビ振りや、難しい言葉に説明が入っているものなど、自動的に言い換えてくれることは大変ありがたく、「少しでもみなさんの役に立っていればいいな」と思っています。

伝えるウェブの「ここが便利だ」という点があれば教えてください。

単語の辞書登録が簡単で助かります。
あと、不明点があったときにメールでの質問にすぐに回答してくださってありがたいです。

今後の展望・課題がありましたら教えてください。

まずは庁内に周知し、誤った変換やルビ振りを少しでも改善するような仕組みをつくる必要があると考えています。また、外国人の方が多く閲覧するであろうページの内容については、自動変換をもとに職員がしっかり手を加えて、ちゃんと読んでもらえるページを作成したいです。

そのほかの機能を使って、チラシなどの作成に活用するなどといった事業も検討したいところですが、現在は、新型コロナウイルス関連の対応もあり他の課に説明する余裕がなく、まだ少し先になりそうです。