広島県福山市様は、2022年6月から「伝えるウェブ」を導入していただいています。
今回はアンケート取材にて多様性社会推進課の木原様より、「伝えるウェブ」導入の件や「やさしい日本語」の取り組みについて伺いました。
私自身、本業務に携わるまでは「やさしい日本語」について知りませんでした。本市では、職員研修のなかで「やさしい日本語」の研修を取り入れてはいますが、まだまだ認知率は低いと思います。
福山市内の外国人人口が増加傾向にあり、在留資格や国籍も様々であるためです。
市内在住の外国人人口が増加しているなか、市民協働による「多文化共生社会」を実現するため、福山市民や外国人市民などを対象に「福山多文化共生大学」として「やさしい日本語」を学ぶ講座等を実施しています。
2023年7月に開催した際の参加者(福山市民など)へ意識調査を行ったのですが、約6割の人が何かしらの形で「やさしい日本語」について知っていました。この講座を受講するまで「やさしい日本語」について知らなかった、という人は4割程度いました。今後も講座等を通じて、「やさしい日本語」の周知が必要だと思っています。
本市のホームページに「やさしい日本語」変換機能の導入を検討していましたところ、「伝えるウェブ」があることを知りました。
当時、福山市ホームページの自動翻訳は英語をはじめとする5言語に対応していました。災害時は、外国人市民への避難情報などを発信しておりましたが、多様性社会推進課の職員が「やさしい日本語」への書き換えを手作業で行う方法で対応していました。そのため、緊急速報メールから大幅に遅れて配信していました。そこで、外国人市民などにも迅速に情報を伝達するため「やさしい日本語」への変換機能の導入を決めました。
ホームページについては、各課での対応です。ホームページ以外での情報発信(紙媒体など)においても各課で対応していますが、必要に応じて「やさしい日本語」での情報発信を一緒に行っています。特に外国人市民へ広く周知したい内容については、チラシなどを「やさしい日本語」で作成し、発信しています。
全ページを確認しているわけではありませんが、目立つ箇所やよく閲覧されるページを見る限り、許容できる範囲だと思っています。
ページ変換時に自動で「必要に応じて」、分かりにくい語句に説明をつけたり、やさしく言い換えたりしてくれるところです。単純な置き換えではなく、文章を解析して言い換えてくれるところが優れていると思います。
将来的には、ホームページだけでなく窓口での対応などにおいても、全庁的に「やさしい日本語」を活用できるよう、職場研修などを通じて職員の「やさしい日本語」への理解促進に努めて参ります。